プラセンタ注射の効果とは?メリット・デメリットや注意点のまとめ

美容に効果のある成分として「プラセンタ」という名前を知っている方は多いと思います。ただ、サプリメントや化粧品としてではなく「注射」として取り入れる方法があることはご存知ですか?

プラセンタ注射を行うと、プラセンタによって得られる美容・健康効果をより強く実感することができます。肌のトラブルや衰えがある人、疲れ安さを感じている人、女性ホルモンに関する悩みがある人は、嬉しい変化を感じることができる「魔法の注射」です。

でも、プラセンタ注射は何がそんなにいいのでしょうか?デメリットはないのでしょうか?この記事では、プラセンタ注射について、メリット・デメリット・種類・効果的な打ち方(頻度)・値段など、さまざまな角度から徹底的に解説します。

プラセンタ注射とは


プラセンタ注射とは、「プラセンタ」という成分を体内に取り入れるための医薬品です。

プラセンタとは

プラセンタとは、「胎盤」という意味があり、胎盤から抽出される成分のことを指します。生命の源である胎盤は、胎児の発育のために必要な栄養素が豊富に含まれているのが特徴。アミノ酸・タンパク質・脂質・糖質・ビタミン・ミネラル・核酸など、生命維持に欠かせない栄養素ばかりです。中でも注目したいのは、細胞再生因子(グロースファクター)。これは内因性タンパク質の総称なのですが、生き生きとした身体を維持するために欠かせない栄養素で、プラセンタを象徴するキーワードでもあります。

身体を作るモトとなるタンパク質・脂質・糖質、細胞を作り出すモトとなるアミノ酸、身体の機能を調節するビタミン・ミネラル、エイジングケアの働きを行う核酸など、それぞれの働きを見るとその重要性がわかりますよね。人間以外の哺乳類が出産後に胎盤を食べるという行為も、出産によって失われる体力を回復させるためだと考えられているほどなのです。

実際、古くからプラセンタは体に良いとされていて、古代ギリシャでも治療に用いられていたという説もあります。日本では、1950年代に医療機関で肝硬変・更年期障害等の治療薬として使われるようになりました。近年は、その美容効果に注目してプラセンタ注射やサプリメントなどが注目されるようになっています。

ヒトプラセンタを使った医薬品が”プラセンタ注射”

プラセンタエキスを直接体内に取り込むのが「プラセンタ注射」です。注射に用いられるのは、「ヒト」のプラセンタ。医療用プラセンタ注射は、日本国内の胎盤のみ(正常分娩のみ)を原料にして作られています。血液検査を行い、病気でないことが確認されている胎盤が使われており、しっかりと無菌試験等が行われ、高い安全性が確保されています。

医療機関で用いられているプラセンタ注射は、厚生労働省で医薬品として認可されています。承認されているプラセンタ注射には「メルスモン」と「ラエンネック」の2つ。病院では、慢性肝疾患や更年期障害の治療薬として使う場合は、保険適用が認められています(メルスモンは更年期障害や乳汁分泌不全、ラエンネックは肝機能障害の場合は保険適用です)。

美容目的でプラセンタ注射を打つ場合は、保険適用にはならず、全額自己負担になる点は注意が必要です。

ちなみに、化粧品やサプリメントにはヒトプラセンタではなく、ウマやブタのプラセンタが用いられているのが一般的です。

プラセンタ注射の効果

プラセンタ注射にはどのような効果があるのでしょうか。
一般的に、プラセンタ注射を取り入れることで改善される症状には、次のものがあります。

・肌の保湿
・美白
・シミ・シワ・たるみ・くすみ
・肌荒れ
・更年期障害
・生理不順・生理痛
・育毛
・便秘
・冷え性
・疲れやすさ
・二日酔い
・肩こり・腰痛・筋肉痛
・アレルギー(花粉症など)
・自律神経失調症
・うつ病
・肝機能障害
・膠原病

このように、プラセンタは自然治癒力を高め、体や心の不調を改善する効果が期待できます。医薬品ですから、病気に効果があるのはわかりますが、美容や健康面にはどうして効果があるの?と少し不思議ですよね。

プラセンタの効果のうち、美容・健康効果に着目して、少し詳しく見てみましょう。

美肌・美白効果


美容目的でプラセンタ注射を打つ場合、一番嬉しいのがこの美肌・美白効果。

プラセンタに含まれるグロースファクターは、細胞の成長を促進させ、コラーゲンやヒアルロン酸といったうるおい成分が作り出されるのをサポートします。また、肌細胞の新陳代謝(ターンオーバー)も促され、皮脂が適切に分泌されるようになるので、肌表面が乾燥しにくくなります。肌内部からうるおい、肌が次々生まれ変わるので、ハリのある肌となり、シワやたるみが目立たなくなるというわけです。肌が生まれ変われば、古い細胞がどんどんと剥がれ落ちていくので、しみやくすみの原因となるメラニン色素も定着しにくくなります。また、メラニン色素の生成に関わる物質の働きを弱める働きもあり、シミ・くすみを未然に防ぐことにもつながると言われています。

ちなみに、治りにくいシミ(肝斑)を消したい場合は、肝斑のある部分に局所注射をすると、より効果が実感しやすいそうです。

プラセンタ注射を打ったからといって、すぐに見た目が変わるわけではありませんが、肌の生まれ変わりサイクル(3ヶ月~)を経るごとに違いを実感できると思います。

更年期障害・生理不順・生理痛


プラセンタは、女性ホルモン「エストロゲン」の濃度を高める働きがあるとされています。これにより、ホルモンバランスが整えられます。更年期障害(のぼせ、ほてり、多汗、うつ、イライラなどの症状)・生理不順・生理痛の原因の1つが女性ホルモンの乱れにあるため、症状が改善される可能性があるのです。また、自律神経の調整も期待できます。

便秘解消


プラセンタには自律神経やホルモンバランスを整える働きがあるので、ストレスが原因の便秘が解消する可能性があります。女性ホルモンの変化により引き起こされる、生理前の便秘にも効果が期待できます。

腰痛・肩こり・関節痛


プラセンタには、血流を良くする、細胞を活性化する、炎症を抑えるという働きもあります。これにより、筋肉や関節の痛みが減るという効果が期待できます。肩こりなどの改善のために、ツボに注射するという方法もあるそうです。

血流や新陳代謝が良くなることで、「乳酸」を貯めにくくなり、疲れにくい体になるという点も嬉しいですね。

アレルギー・花粉症


花粉症などのアレルギー反応は、外から入ってきた物質を「有害物質」と判断して攻撃する身体の免疫機能が関わっています。プラセンタに含まれる成長因子が細胞の再生を促進するおかげで、花粉などのアレルゲンを攻撃する細胞を排除する働きが期待できるそうです。

良い成分をカラダに取り入れることで、ゆっくりと時間をかけて体質を変えることができそうです。アレルギー体質を改善できたらうれしいですよね。

二日酔い


肝機能障害の治療に用いられているとおり、プラセンタは肝臓の働きを活性化すると言われています。肝臓は、アルコールを分解する役割を担う臓器。そのため、プラセンタを取り入れて肝臓の働きをサポートすることで、二日酔いになりにくくなります。

育毛


グロースファクターが毛根の細胞も活性化させるので、育毛効果も期待できると言われています。頭皮にしっかり栄養が送られると、加齢により弱っていた毛根細胞が元気になり、細く弱々しかった髪質も改善されます。

プラセンタ注射のデメリット

美容や健康目的で考えても魅力的な面の多いプラセンタ注射ですが、もちろんデメリットがあります。プラセンタ注射を打つ前に、デメリットについてもしっかり理解してから判断するようにしましょう。

プラセンタ注射には、以下のようなデメリットがあるとされています。

・副作用が出る場合がある
・痛みがある
・献血ができなくなる
・コストがかかる

それぞれについて、詳しく解説します。

副作用が出る場合がある

基本的には、重篤な副作用が起こることはまれですが、体質によっては悪寒・発熱・発疹やアレルギー反応の副作用が出ることがあります。タンパク質が原料なので、タンパク質にアレルギーがある方は注意が必要です。また、注射した箇所に痛みや赤み、かゆみ等が出る場合もありますが、これは半日程度で消えるそうです。

他にも、ホルモン量が変動するので、生理不順や閉経後の月経再開が見られる場合もあるそうです。

このように、体質によってはプラセンタ注射で副作用が生じる場合がありますが、プラセンタ自体は安全なものです。ヒトの臓器(胎盤)を原料にしているものですが、プラセンタは血液製剤ではありません。プラセンタに含まれる血液などは完全に除去されていますし、安全性を高める処理を行われ、しっかり検査されていますから、安心して取り入れることができます。不安な場合や、摂取後に違和感を覚え場合は、すぐに病院に相談するようにしましょう。

プラセンタ注射を受けたあとに「太った」と感じる人もいるようですが、これはプラセンタと直接関係はありません。肌のハリ・ツヤが良くなることでふっくらと見えたり、体調が改善することで食欲が増したりすることで、太ったようにみえるのではないかと思います。むしろ、プラセンタを体内に取り入れると基礎代謝が上がり、痩せやすい体質になります。プラセンタを注射したからと行って体重が落ちるわけではありませんが、美しい体を作るための基礎を築いてくれるのです。

また、プラセンタ注射は即効性があり、プラセンタの効果をより強く実感することができます。その分身体に生じる変化も大きいので、注射を始めた初期段階にニキビや肌荒れ、生理不順などの諸症状が出ることがあります。これは「好転反応」という一過性のもので、プラセンタに身体が反応しているという証拠。時間が経つにつれて治まり、良い効果を実感できるようになるはずです。

ただ、先述の通り、まれに副作用が生じることもありますから、プラセンタ注射のあとに気になる症状が出たら、ガマンをせずにお医者さんに相談すると良いと思います。

痛みがある

プラセンタ注射は筋肉注射や皮下注射で打ちます。特に筋肉注射は、ズーンと重みのある痛みを感じることが多いです。筋肉注射よりは皮下注射のほうが痛みが少ないので、痛みが気になる場合は打ち方を相談してみるといいですね。

献血ができなくなる

プラセンタ注射を一度でも経験すると、献血や臓器移植を控えなくてはなりません(2006年に、厚生労働省から通達がありました)。ヤコブ病とプラセンタの因果関係がはっきりと解明されていないからです。プラセンタ注射による感染症のリスクは少ないと言われていますが、今後のリスクを回避したり、輸血の安全性を高めるためにこういった措置が取られています。

献血を日常的に行っていた方は注意が必要です。

とはいえ、提供ができないだけで、自分が輸血や臓器提供を受ける場合は問題ありません。

コストがかかる


美容目的でプラセンタ注射を受ける場合、費用は全額自己負担となります(クリニックによって幅がありますが、1回あたり1,500円~3,000円)。プラセンタ注射は、1回の効果が2~3日しか継続しません。そのため、効果を実感するためには継続して受け続ける必要があり、トータルコストは決して安いものではありません。

定期的に病院に行く必要もあるので、働いている方や育児をされている方などは、時間の調整も大変です。

その場合は、自宅で摂取できる&お値段のお手頃なプラセンタサプリやプラセンタドリンクを取り入れるのも良いかもしれませんね。

プラセンタ注射が向いている人

美容面から考えると、プラセンタ注射には「肌のハリやうるおいを増す」「シミ・そばかすを消す」「美白」「肌荒れの改善」などの効果があります。それ以外にも、疲労回復や更年期の悩み・生理痛の改善など、特に女性には嬉しい効果がたくさんあります。

プラセンタを取り入れる方法には、注射やサプリメント、ドリンク、化粧品などの方法がありますが、中でもプラセンタ注射は次のような人に向いています。

・加齢に伴い、肌悩みや更年期の悩みを感じ始めた人
・肌のハリのなさやくすみ、シワなどに悩みを感じている人
・プラセンタの効果をより早く実感したい人(即効性を求める人)
・プラセンタの効果をより強く実感したい人
・週2~3回から2週間に1回の頻度で病院に通うことができる人
・1ヶ月あたり3,000~12,000円程度の美容費を準備できる人
・毎日サプリメントを飲むのをめんどくさいと感じる人

上記に当てはまる方は、プラセンタ注射を試してみると良いかもしれません。

プラセンタ注射は男性にも効果がある?

プラセンタ注射は、女性向けのものだと思われる方もいるかもしれません。美容目的での注射や、更年期障害の治療として婦人科で行われているので、プラセンタ=女性向けというイメージがついていそうですね。

しかし、プラセンタ注射は男性にも嬉しい効果があるとされています。
例えば、
・肝機能の向上(二日酔いになりにくい体になる)
・育毛・発毛効果(血液の流れがよくなり、毛の細胞が活性化する)
・新陳代謝の改善
・EDなど、男性機能の改善(男性ホルモンを調整する)
・男性の更年期紹介の改善(同上)
・ストレスを和らげる
・疲れにくい体になる
・肌のハリ・ツヤの改善
などなど。

特に、育毛・発毛は男性に嬉しい効果かもしれませんね!

プラセンタには豊富な栄養が含まれていますが、なかでも成長因子(グロースファクター)が各細胞の働きを活性化させてくれるので、心身ともに良い影響を感じることができるのです。

実際、男性でも美容目的・健康目的でプラセンタ注射を取り入れている方もいます。ご家族が疲れやすさや男性機能の悩みを抱えているようであれば、プラセンタ注射を紹介すると喜ばれるかもしれません。

男性がプラセンタ注射をすると、女性っぽくなってしまうのでは?

「女性ホルモンバランスを整える」というプラセンタの働きがあるため、男性がプラセンタ注射をすると女性らしい特徴が現れてしまうのでは…と疑問をもたれているかたもいるかもしれません。しかし、プラセンタ注射にはそういった心配はありません。プラセンタはホルモン剤ではない(女性ホルモンそのものではない)ので、男性に注射しても女性ホルモンが増えるわけではないからです。

男性がプラセンタ注射をすると、副作用がある?

男性がプラセンタ注射を打つことで、特に注意すべき副作用はありません。体質によっては、まれに体調不良が発生することもありますが、もともとプラセンタ注射は安全なもの。心配する必要はないです。

ただ、プラセンタ注射全般の注意事項として、献血ができなくなる等のデメリットがあることは理解しておきましょう。

サプリメントと注射はどちらが良い?

プラセンタを体内に取り入れる方法として、注射以外にもサプリメントやドリンクなどの方法があります。どれを選ぶのが、一番プラセンタの効果を実感できるのでしょうか。

結論として、プラセンタの効果を強く・早く感じられるのはプラセンタ注射、時間がかかるもののじっくりと効果を感じられるのはサプリメントです。

医療用のプラセンタ注射は、ヒト由来のプラセンタを原料とし、直接体内に届くため吸収率が高いと言われています。そのため、すぐに変化を実感できる人が多いです。ただ、1回の注射で2~3日しか効果が続かないため、継続して通院する必要があります。

一方、プラセンタサプリメントはウマやブタ、植物などのプラセンタを原料にしています。口から取り入れるので、プラセンタ注射と比べて即効性には劣りますが、手軽に継続できるというメリットもあります。価格が手頃なサプリメントを選べば、費用負担を抑えることもできます。

美容目的でプラセンタを取り入れている方の中には、「ある程度効果が実感できるまでは、プラセンタ注射に通う」「その後は、プラセンタサプリメントに切り替える」という使い分けをされている方もいます。また、プラセンタ注射を打ちながら、併せてサプリメントも摂取することで、プラセンタの効果をより高める方もいます。

病院でプラセンタサプリの処方を受けることも

内科やクリニックで、プラセンタサプリの処方を受けることもできます。病院で処方されるのは、「ラエンネックPO」とうヒト由来のプラセンタサプリ。プラセンタサプリ=ウマやブタ由来のもの、というのは市販品のこと。ヒト由来のプラセンタサプリは医療用にのみ認められているため、店頭やインターネットで手に入れることはできないのです。

ヒト由来のプラセンタサプリも、プラセンタ注射と同様高い安全性が約束されています。ただ、値段は1ヶ月分20,000円前後のことが多く、注射や市販サプリと比べると値段が高い傾向があります。

注射とサプリメント、どちらにもそれぞれ良さがあります。ですから、片方に決め打ちせずに、両方を上手に活用するというのも良い方法だと思います。

プラセンタ注射のやり方

プラセンタ注射を打つにあたって、「どの病院で受けられるのか」「どこに打つのか」「どのくらいの頻度で打つのか」という具体的な方法について解説します。

プラセンタ注射を打てる病院

プラセンタ注射は、内科、婦人科、美容外科、皮膚科等で取り扱いがあります。

更年期障害、乳汁分泌不全、肝炎、肝硬変などの治療目的で、健康保険適用でプラセンタ注射を受ける場合は、症状に合わせて内科や婦人科を受診してください。美容目的でプラセンタを打つ場合は、美容外科・皮膚科に行く方が多いです。また、うつ病や自律神経失調症などの病気にも効果があるため、心療内科でもプラセンタを処方することがあります。

ただ、すべての病院でプラセンタ注射を取り扱っているわけではありません。事前に、プラセンタ注射の取扱があるかを確認した上で病院を選ぶようにしてください。また、効果を継続するためには定期的な注射が欠かせませんから、家や職場から近く、通いやすい病院というのも、選択するポイントです。

美容効果の高いプラセンタ注射は、エステ感覚でトライしたくなりますが、「医薬品」ですから、あくまで治療の1つという意識を忘れないでください。どこに、どのくらいの量を、どのくらいの頻度で注射するのかを丁寧に説明してくれるドクターに出会うと、安心してプラセンタ注射を続けられるでしょう。

プラセンタ注射を打つ場所

プラセンタ注射の打ち方としては、「皮下注射」「筋肉注射」「ツボ注射」があります。

・皮下注射
上腕部に打つ方法です。一般的な「注射」のイメージの打ち方です。投与する量や吸収量が少ないので、痛みも「チクッ」とする程度。金銭的な負担も少ないです。

・筋肉注射
筋肉にある「筋層」に打つ方法です。筋肉注射は痛みが強いです。皮下脂肪の多いお尻に打つと痛みを感じにくいですが、病院で打つ際は、打ちやすい肩などに注射する人が多いようです。「痛みが強いから効果がある」という人もいますが、それは違います。確かに筋肉注射のほうが即効性があるとされていますが、それは皮下注射よりも筋肉注射のほうが吸収率が高く、早く細胞に染み込むからです。血管が多いことで吸収速度が速いので、即効性を求める人にはおすすめの方法です。

・ツボ注射(筋肉注射の一種)
エイジングケアなど、美容の目的で打つ場合は顔面のツボに打つクリニックもあります。肩こりなどの改善を目的に、肩のツボに打つ場合もあるようです。ただ、普通のプラセンタ注射よりは金銭的負担が高くなりがちです。

プラセンタ注射の方法として、「静脈注射(点滴)」や「カクテル注射」などの方法は避けましょう。厚生労働省で認可されているプラセンタ製剤「ラエンネック」と「メルスモン」の2種類は、静脈注射は認可されておらず、血圧低下やショック状態などの症状に陥るリスクがあります。また、静脈に注射してもすぐに体外へ排出されるので、あまり効果は見込めません。複数の美容成分を配合して行うカクテル注射も、安全性に不安が残ります。

美容目的でのプラセンタ注射は、各病院がオリジナリティあるメニューを提供していることも多いですが、何かあったときに辛い思いをするのはご自身です。即効性や値段などに惑わされず、安心して受けられる「筋肉注射」や「皮下注射」で受けるようにしてください。

効果的な方法・頻度

一回のプラセンタ注射では効果がある期間に限度があるため(2~3日の効果持続と言われています)、ある程度継続してプラセンタ注射を打つ必要があります。予防接種のように、1回受ければ効果が持続するというわけではないのです。具体的には、注射を始めた初期段階(1~2ヶ月)では1週間に1回から2回。その後も、1~2週間に1回のペースで打ち続けることが効果を実感するためには大切です。

継続してプラセンタ注射に通うことが金銭的に難しい場合は、サプリメント等に切り替えるのも一つの手段かもしれません。注射と同じく、プラセンタエキスを配合したサプリメント(カプセル、錠剤、液体など種類は様々です)が多数市販されています。市販されているプラセンタサプリは、一般的にはヒトではなくウマやブタのプラセンタを使っています。サプリメントは、プラセンタ注射に比べると「即効性に劣る」というデメリットがあるものの、「安く手軽で、継続しやすい」というメリットがあります。プラセンタで望む効果とコストを考えて選択してください。

プラセンタ注射を打つ上での注意点

プラセンタにはデメリットもありますが、それを上回るほどのメリットがあります。早速、「自分もプラセンタ注射をしたい!」と思った方もいるのではないでしょうか。

ただ、プラセンタ注射を初めて打つ際には、以下の3点にくれぐれも注意してください。
・認可されているプラセンタ注射薬であること
・静脈注射や点滴などの方法ではないこと
・複数の成分を混ぜる「カクテル注射」ではないこと

以下、詳しく解説します。

認可されているプラセンタ注射薬であること

プラセンタ注射を受ける際は、使われているプラセンタ製剤が厚生労働省で認可されているもの(メルスモンかラエンネック)であることを確認しましょう。メルスモンは更年期障害、ラエンネックは肝機能障害の治療薬です。美容効果については、どちらもさほど変わらないので、美容目的で打つ際はいずれかの製剤であれば大丈夫です。

静脈注射や点滴などの方法ではないこと

厚生労働省で認可されているメルスモン・ラエンネックは、筋肉注射・皮下注射のみです。クリニックによっては、プラセンタの静脈注射が行われている場合もありますが、オススメできません。臨床試験の結果、血圧低下、呼吸困難、ショック状態、チアノーゼ、痙攣、ホルモン異常などの症状が現れたケースが確認されているからです。

静脈注射や点滴の場合は、「すぐに吸収されるので即効性がある」と説明を受けるかもしれませんが、その分リスクも大きいです。冷静に考えると、静脈に注射したとしてもすぐに排出されてしまうので、効果の継続は見込めません。この考え方を理解しておくと、リスクの大きい静脈注射を選ぶことはないと思います。

複数の成分を混ぜる「カクテル注射」ではないこと

美容クリニックによっては、「カクテル注射」を紹介している場合もあります。カクテル注射とは、ビタミンCやビタミンBなど、プラセンタと他の美容成分を混ぜて注射をする方法(点滴の場合もあります)。カクテル注射も、静脈注射と同じく厚生労働省に認可されていない方法です。血圧低下、呼吸困難、ショック状態、チアノーゼ、痙攣、ホルモン異常などのリスクがありますし、複数の成分を混ぜることで想定されていない症状が現れる可能性もあります。美容クリニックで紹介されている方法であっても、安全性を考えると避けるほうが無難な手法です。

プラセンタ注射の値段

1回のプラセンタ注射で使うプラセンタの単位を「1アンプル」と言います。1アンプルの相場としては、1,500円程度。病院によって幅があり、1回あたり1,000円~3,000円程度と考えていただければ良いです(摂取方法によっても値段は上下します)。

また、プラセンタ注射は週2~3回から、2週間に1回程度の頻度で継続して打つことで効果を継続することができます。そのため、ひと月あたりで考えると3,000円~12,000円ほどかかる計算になります。さらに、病院までの交通費やそのための時間を考えると、もう少しコストがかかります。

これを「高い」と感じるか「安い」と感じるかは人それぞれですが、得られる効果と比較してムリのない範囲で継続するようにしましょう。

プラセンタ注射は、美と健康の強い味方


「注射」と言うと、病気の治療・予防のために打つものと思われるかもしれませんが、プラセンタ注射は「さらに美しく」「さらに健康に」なるために取り入れるものです。

肌のハリやうるおい、シミやそばかすの改善に効果があることから、若々しさを保つために人気のあるプラセンタ注射。エステ感覚で気軽に受けたくなりますね。しかし、病院で受ける「治療」であることを念頭に置き、副作用や認可外の手法によるリスクを考えた上で、取り入れるかを判断する必要があります。

認可されている製剤を、認可されている方法で取り入れれば、大きな効果が見込めるのがプラセンタ注射です。心身ともに不調を改善するために、肌悩みや更年期の悩みがある方はプラセンタ注射の導入を考えてみても良いかもしれません。

上手にプラセンタの効果を取り入れて、日々をいきいきと過ごしてくださいね。