プラセンタの用途について

プラセンタの利用法は?

 成分の種類とその作用の多さゆえ、プラセンタの用途は様々です。効能が多すぎるのではないか?と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、プラセンタエキスの原料である胎盤は、生命の源です。赤ちゃんが誕生するために必要な栄養、エネルギー、ホルモンなど全てを含んでおり、内臓・皮膚・筋肉や関節、神経といった身体中に作用し得るのですから、あらゆる形態で使用されることもご理解いただけるかと思います。
 日本では現在、プラセンタエキスは注射薬・内服薬の医薬品、サプリメントやドリンク剤などの健康食品、化粧品や育毛剤などの形で使用されています。

医療分野でのプラセンタ

 ヒトの胎盤を使用することが許可されているのは医療用医薬品の注射液のみで、医療の分野では特定の疾患に対する治療に使われています。一方、一般用医薬品(OTC)は内服薬として様々な治療に用いられます。これら医療の分野で使用されることを総称してプラセンタ療法と言い、新陳代謝の促進、自律神経やホルモンバランスの調整、免疫・抵抗力の向上などプラセンタの持つ様々な薬理作用が利用されています。別の章で詳しくご説明しますが、例としては肝機能低下、糖尿病、貧血などの内科系、更年期障害や月経困難症などの婦人科系、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー疾患、しわやタルミなどあらゆるお肌の悩みに対する皮膚科、関節リウマチや肩こりなど整形外科、うつ病や神経症の精神科といったあらゆる領域でプラセンタが使用されています。

 保険診療の対象となるのは、肝機能障害や肝硬変の治療としての肝機能改善薬ラエンネックと、更年期障害と乳汁分泌不全に対する治療薬メルスモンの2製品のみになります。保険診療の対象外であっても、医療の現場では医薬品として様々な疾患に使用されています。自由診療の美容クリニックでは美容目的としても医療用のプラセンタ注射を受けることができます。

健康食品プラセンタ

健康食品としてのプラセンタ

  近年では健康食品にも応用されており、多くの商品が販売されています。健康食品には明確な定義がなく、健康の保持増進に資する食品全般、のことを指すとされています。一般医薬品市販されており、これも健康食品に含まれるのではないかと考えます。
使用されているのは動物由来のプラセンタで、主に豚と馬、海外では羊の場合もあります。以前は主原料として使用されていた牛由来のプラセンタは、2001年にBSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)の影響を受け厚生労働省により禁止されました。
肌質改善や美肌効果,体質改善等の目的で,プラセンタを含むカプセルや錠剤(製薬会社が製造しているものもあります),サプリメント,ドリンクといった様々な商品が展開されています。本当に多くの製品が流通していますから、求める効果を実感するためにも、使用されているプラセンタの種類・質、含有量、他の配合成分などに着目して、症状や目的に合わせたものを選ぶことが大切になってきそうですね。そして、そのためにはプラセンタに対する知識が必要不可欠と言えるでしょう。

プラセンタサプリメント

 サプリメントとは、健康食品のうち特定成分が濃縮された錠剤やカプセルのようなものだと考えられていますが、形態など特に決められているわけではありません。サプリメントも健康食品と同様、動物由来の豚プラセンタ、馬プラエンタが多く使用されています。
 
豚プラセンタは市販のものの中で最も多く使用され、比較的値段もお手頃なのが特徴です。移植手術に豚の臓器が使用されることもあるくらいですから、人間の組織と似ており、定着しやすいのかもしれませんね。

 ・馬プラセンタは、豚プラセンタにはない6種類の必須アミノ酸が含まれていること、狂牛病の恐れがないこと、体温が高く寄生虫が住みにくいことなどから人気があります。しかし一度の出産で一頭しか産まれないため馬の胎盤は絶対数が少ないので高価です。

 ・動物由来のプラセンタは、育成環境によりアミノ酸などの成分含有量が左右されると言われるため、より快適な環境で育った動物の胎盤を使用したプラセンタほど成分が安定します。

 ・珍しい植物由来のプラセンタ(大豆やアロエ、メロンなどの胎座から抽出)や海洋性プラセンタ(魚の卵巣膜から抽出)もあります。作用も動物性のプラセンタより弱く、原料として一般的ではないようですが、病原体や残留ホルモンの問題が少なそうですよね。

プラセンタサプリメントは、注射よりも即効性はありませんが、一般医薬品と比べると安価で、ドラッグストアや通信販売で購入しやすく、毎日継続しやすいことが大きな利点と言えます。毎日プラセンタサプリメントを継続的に服用し、特別なイベント前にドリンク剤をプラスする、などオリジナルで効果的な摂取方法をぜひ考えてみてください!

プラセンタ化粧品

化粧品・ヘアケア商品・育毛剤など外用での使用

 体内へ摂取する医薬品、健康食品、サプリメント以外に外用としての用途もあるのがプラセンタの万能なところです。化粧品には全成分表示が義務付けられており、プラセンタエキスと表記されています。この成分が含まれている化粧品やヘアケア商品はなんと672もあるそうです。

ドリンクやサプリメントにも当てはまることですが、プラセンタ配合の化粧品類を選ぶ際には、公開されている情報を見て原料や抽出方法を知り、品質の高さを推測することがポイントです。

化粧品に使用されるのは、プラセンタの美肌・美白作用、アンチエイジング作用が主な目的でしょう。シャンプーやトリートメントに配合されるのは、プラセンタに含まれる豊富なアミノ酸が髪の毛にハリやコシ、ツヤを与える作用を持つからです。また、プラセンタには細胞の成長を促進させる成分が含まれているので、髪の毛根を刺激して育毛効果が期待できるのです。頭皮もお肌もプラセンタで健康に美しく保ちたいものですね。

参考文献:
株式会社日本生物製剤社内資料
ラエンネック添付文書(株式会社日本生物製剤)
メルスモン添付文書(メルスモン製薬株式会社)
プラセンタ療法と統合医療 吉田健太郎・著(たま出版)
体にやさしい実践プラセンタ療法 吉田健太郎+各科医師16人(東洋医学舎)
胎盤力 プラセンタ・パワー 吉田健太郎・著(H&I)
プラセンタ医療の現場から 景山司・著(現代書林)
「健康食品」のホームページ |厚生労働省: http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/hokenkinou/
プラセンタエキス(化粧品):Cosmetic-Info.jp: http://www.cosmetic-info.jp/jcln/detail.php?id=1567