プラセンタが処方される病気とは?

医療機関で処方されるプラセンタ

プラセンタの注射や内服薬は、医療の現場で病気に対して処方され、治療に使用されています。新陳代謝の促進、自律神経やホルモンバランスの調整、免疫力向上、抗アレルギーなどプラセンタの持つ様々な薬理作用を期待して、病気の治療に用いられることを総称してプラセンタ療法といいます。一般用医薬品(市販薬)やサプリメントに配合されているのは動物由来のプラセンタですが、医療機関で処方されるのはヒト由来のプラセンタです。内服薬であってもヒト由来プラセンタの使用が許可されているのは医療用医薬品のみなので、医療機関以外での処方・購入は法律で禁じられています。基本的には定期的かつ継続的なプラセンタ注射が行われますが、症状が重い場合などには内服薬が処方され併用することもあります。定期的な通院が困難な場合にも内服薬の使用がとても便利です。

プラセンタの臨床効果

プラセンタは、体内の病気だけでなく、身体の表面の病気(皮膚科系など)や精神的な病気や症状、そして美容など、とても広い範囲での有効性が期待できることが大きな特徴です。従来の薬剤のようにピンポイントで作用を発揮するものではないので、内科の病気の治療をするためにプラセンタを使用していたら、病気の改善を実感すると同時に体調が良くなり、精神的にも安定し、お肌の調子が良くなる、というようなことも珍しくありません。プラセンタが他の薬と異なる点は、”治す”というよりも”不調な部分を正常に戻す”という効果が期待できるところです。必要以上の薬効を示さず副作用を起こさないで、本来あるべき健康な状態に戻そうとする作用がプラセンタの魅力でもあります。

プラセンタの臨床効果

プラセンタが保険適応となる病気
多岐にわたる効果が期待されるプラセンタですが、現在保険診療の対象となっている病気は3つに限定されています。医療機関で処方される保険適応のプラセンタ注射薬はラエンネック(株式会社日本生物製剤)とメルスモン(メルスモン株式会社)の2種類のみとなります。

①肝機能障害や肝硬変など慢性肝疾患

ラエンネックの適応です。プラセンタの活性酸素除去作用、免疫賦活作用、抗炎症作用などが働き、活性酸素が肝細胞にダメージを与えることを防ぎ、肝臓の炎症を抑え、肝機能の低下や肝硬変を改善すると考えられています。慢性肝疾患の改善は肝臓がんの予防にもつながります。

②更年期障がい

メルスモンの適応です。更年期(閉経前後の45〜55歳くらい)に起こる、顔ののぼせやほてり、発汗、不眠、抑うつ、肩こり、頭痛といった症状が日常生活に支障をきたすほどの状態になった場合を更年期障がいといいます。プラセンタの女性ホルモン分泌調整作用や自律神経調整作用が、更年期障がいの症状に役立つと考えられています。

③乳汁分泌不全

メルスモンの適応です。プラセンタそのものに催乳性(乳汁分泌を促進する作用)があると考えられており、認可されてからの約50年間、副作用もなく、多くの臨床効果が報告されています。

プラセンタが治療に使用される病気

保険診療の適応外であっても、医療の現場では医薬品として様々な病気の治療に使用されています。全額自己負担の自由診療にはなってしまいますが、美容クリニックをはじめ多くの医療機関で、治療目的として医療用のプラセンタ注射を受けることができます。自由診療でのプラセンタ注射の料金は、各医療機関によって異なりますので、受診前にきちんと確認しておきましょう。1回に注射するプラセンタの量によっても金額が変わってきますので、症状や通院回数、予算などを医師とよく相談することをおすすめします。

プラセンタは非常に多くの病気に使用されているため、各分野の一例をご紹介していきます。(保険適応の病気は除く)

・内科系:頭痛、慢性胃炎、胃潰瘍、胃弱、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎、高血圧、低血圧、糖尿病、気管支喘息、慢性気管支炎、貧血、習慣性便秘など
・婦人科:月経困難症(便秘、冷え性、月経痛など)、不感症、不妊治療、高プロラクチン血症など
・皮膚科:アトピー性皮膚炎、皮膚潰瘍、湿疹、じんましん、ケロイド、乾癬、発毛促進、シミ、そばかす、シワ、たるみ、ニキビなど
・耳鼻科:アレルギー性鼻炎、花粉症、メニエール病、めまい、耳鳴り、難聴など
・外科、整形外科:慢性関節リウマチ、変形性関節症、関節炎、神経痛、肩こり、五十肩、腰痛、むちうち、外傷、下肢静脈瘤など
・泌尿器科:前立腺肥大、膀胱炎など
・眼科:アレルギー性結膜炎、角膜炎、白内障、視力低下、眼精疲労など
・歯科口腔科:歯周病、歯槽膿漏、顎関節症、口内炎、味覚低下など
・精神神経科:うつ病、神経症、自律神経失調症、不眠症、摂食障害、てんかん、パニック障害など

プラセンタにより軽減・改善が期待される症状

精力増進、滋養強壮、疲労感・倦怠感などの不定愁訴、抗がん剤や放射線治療の副作用、風邪やインフルエンザなど感染の予防、虚弱体質、二日酔いおよびその予防など

効果が期待される症状

プラセンタサプリメントの摂取では意味がないの?

病院で処方される医療用プラセンタがあると聞くと、そちらの方がより効果的なのではないか、プラセンタサプリメントを摂取しても意味がないのではないか、と思ってしまうかもしれませんが、それは違います。全ての方がプラセンタ注射を受けたり、医療機関専用の内服薬を処方してもらったりする時間や費用があるわけではありません。プラセンタ摂取においては継続することが非常に重要なポイントであり、ご自身の生活や目的に合ったプラセンタの使用方法を選択することが一番と考えられます。わざわざ医療機関に行かなくとも、自分で選び購入できるプラセンタサプリメントは、とても効率的なプラセンタの摂取方法といえます。サプリメントのみでプラセンタを摂取するもよし、プラセンタ注射とサプリメントを組み合わせるもよし、無理のない範囲でプラセンタサプリメントを健康と美容にうまく活用しましょう。