ビタミンB1について

ビタミンB1は糖質の代謝の補酵素として働く

ビタミンB1は、化学的にはチアミンとも呼ばれる水溶性のビタミンです。体の中ではリン酸が2つくっついたチアミンピロリン酸(TPP)という形になって、エネルギーを産生する糖質代謝に必要な酵素を助ける補酵素として、重要な役割を果たしています。

ビタミンB1の生理作用と欠乏症

ビタミンB1は、体内での糖の利用を促したり、神経の機能に働き末梢神経障害を改善する作用などが期待されます。
ビタミンB1欠乏で起こる脚気は倦怠感や手足の浮腫、腱反射異常(膝の下をハンマーで軽くたたいても足が跳ね上がらない)、しびれ、心不全などを伴う病気で、日露戦争の時に白米のご飯ばかりを食べていた陸軍の兵士がバタバタと脚気で倒れたのに、パンを食べることが多かった海軍では脚気になる兵士が少なかったという有名な話があります。

当時はその原因は特定できなかったのですが、その後の研究により白米には極めて少なくて、米ぬかや玄米に多く含まれる成分として鈴木梅太郎が発見したオリザニンという物質が後にビタミンB1としてのチアミンであることがわかりました。
この他ウエルニッケ脳症という病気や多発神経炎という末梢神経系の障害などもビタミンB1欠乏で起こることが知られています。特にアルコール依存症の場合には、アルコールを分解するためにビタミンB1が消耗される上に偏った食生活が重なり、ビタミンB1欠乏を起こしやくすなり、ウエルニッケ脳症を招くことが知られています。

ビタミンB1を多く含む食品

ビタミンB1は、豚肉(ハムやベーコンなども)やウナギ、たらこ、いくら、ぬか漬け、玄米などに多く含まれています。また、ビタミンB1はニンニクやタマネギなどに含まれるアリシンという物質とくっつくと吸収されやすくなるため、豚肉とニンニクを使うような料理は合理的です。

ビタミンB1の1日推奨量目安

成人男性  1.4mg  
成人女性  1.1mg