酵母について

酵母は発酵を起こしてくれる単細胞の生物

酵母はパン作りやお酒の製造には無くてはならない発酵というプロセスをもたらせてくれる生物です。生物と言っても動物やヒトと違い単細胞の生物ですが、細菌と違い細胞核を持っているので、細菌よりは高等な生物と言えます。発酵とは、酵母が酸素のない状態で糖質を分解してガスやアルコールなどを産生する現象です。

発酵が酵母により起こることを発見したのはパスツール

19世紀の前半にはパンの発酵が何かの微生物によるのではないかとか、酵母の働きでアルコールや炭酸ガスが出来るのではないかと考える学者もいましたが、1876年にパスツールの実験によって、はじめて、酵母が酸素のない状態で培養されるとアルコールを産生するということが明らかにされました。実際にはパスツールによって明らかにされる何千年も前からビールやワインの醸造やパンの製造に酵母が役立てられていた。

酵母を用いた発酵食品と酵母の健康効果

酵母によって作られる食品としては、パン、味噌、醤油、日本酒、ワイン、ビールなどがあります。日本酒や味噌・醤油の醸造には麹も使われますが、麹はでんぷんを糖に変え、その糖を利用するのが酵母ということになります。広い分類では麹も酵母の仲間とされています。
酵母のこのような働きから、食べ物と一緒に酵母を摂れば、消化管で吸収する前に糖質を炭酸ガスとアルコールに分解するので、糖質の過剰な吸収を避けることができるのではないかとか、酵母の細胞壁を作っている多糖体が免疫力を向上させるのではないかという健康効果を期待する考えもあります。
また、酵母にはビタミンBグループが多く含まれるので、これらのビタミンの補給のために天然ビール酵母を含有する製品が医薬品として販売されています。